派遣OLの退屈な毎日

30歳派遣OLの日常を日記風に書きます

都内に住む友人が満開に咲いた桜の写真を送ってきた。あちらではもう桜が見頃らしい。

昔は三月末から四月にかけては、終わりと始まりという雰囲気があって、妙な感情が沸き起こることが多かった。風は冷たくても日差しは眩しくて、どこか悲しかった。今はもうそういう気持ちが起こらなくなって、学生という身分の頃から随分遠くまできた気がする。

皆が当たり前に学生という殻を脱いで社会に溶け込むのを見た。好きなデザインやアートについて語り合った友達もいつのまにか子供を産んで自分が子供でいるのをやめた。私にはそれがわからなかったし出来なかった。でも私も昔のような春の悲しみは感じなくなってしまった。今はただ、そうやって私たちが、私たちという幻想で無くなってしまった事が悲しい。